全日本選手権・観戦こぼれ話~lucky happy days 6
2005年 10月 23日
強いヤツが、強い勝ち方をする。――今日はそんな場面を目の当たりにしました。
武豊騎手とディープインパクト号(21年ぶり、無敗の3冠馬)。
大阪高校の金丸祐三選手(おかやま国体・陸上・少年男子100m)。
見ていて正直「かなわねえ」感たっぷり。
1週間前もそうでした。“体操界のファンタジスタ”達の競演が繰り広げられた3日間。
種目別決勝、試合開始です。興味のある方はどうぞご覧下さいね~。
day3-2 奇跡の1日②
何せ、種目別の覇を争う場面を見るのは初めてです。目に入ることが新鮮でした。
まず、8人エントリーしている選手達が4人ずつ出てくること、つまり2班編成であること。
その種目が終わるたびに表彰式をする、ということがないこと(大会によって違うのかもしれないのでしょうが)。
男女交互に演技が行なわれること。会場で演技をしている選手が一人だけということ。
これが自分との戦いである、というのが露骨に出る感じも否めません。
:
種目別・トップ8のつわものの戦いは、それに全てを賭ける取り返しのつかないギチギチの緊張感を見る側にも与えてくれます。
1種目め・ゆか。一番目立ってたのは、沖口選手。4連続のひねり技。伸身の月面を終末技にもってくる。
関係者に「脚力はトップ2(冨田選手、水鳥選手)より上」と言わしめる、彼のそれの強さは跳馬でも発揮されることになります。
水鳥選手が2位に甘んじたのもその差かもしれません。
:
観客席で演技を見ていて、耳に入るのが小声の野次と、カメラつきケータイのシャッター音。
一生懸命頑張っている選手達を見ていて、失敗しろと言えることが恐ろしいです。その上、「撮影全面禁止」とされているにもかかわらず、写メを撮る人…いるんですね。しかも演技している最中に。選手の安全を考えたらそんなことなど、できようはずも無いと思うのですが…。(理由は別のところにあるとは言え)
2種目め・あん馬。小林選手が「なんでー?」と言うほどに落下してました。1番手の緊張はこういうものなのか、まざまざと感じました。やはりメンタルの部分が大きく作用する種目なんですね。(←変に納得しているワタシ)
:
ここで、男子・ゆか、あん馬。女子・跳馬、前半の競技の表彰式が始まりました。冨田選手の超ファンの方は、正面に行かれました。「表彰式の撮影はご自由に」です。行かない手は無いですよね。ワタシは席をはずさずにその場にいましたが。
こうしてちょくちょく席を立って、お手洗い休憩などに行くと想いもかけない人に会うことがあるようです。この方は仙台大学の小西裕之監督、日体大の具志堅幸司監督をよく見られたようです。ワタシはお手洗いに行く途中、競技を終えた徳洲会の田原選手とすれ違いました。「えっ?なんで、こんなとこに?」声をかける間もありませんでした。
:
3種目め・つり輪。もう、ここは冨田選手の独壇場。演技の終盤に入っても倒立が乱れない。ここが2位以下の選手との違いでしょうか。大きな技を前半の見せ場にしてもそれが後半の演技を維持する体力を奪って行く。でも、そんな種目を事もなげにこなす冨田選手って一体…。
それにしても力技の後に、顔をクィッと上げるところなんか、歌舞伎の見得を切るみたいな感じで、メッチャかっこいいですなー。
:
4種目め・跳馬。言わずもがな。ですね。日本唯一のロペス使いがこの種目も制しました。翌日の新聞紙面は冨田選手はさることながら、この沖口選手もかなり注意を引いたようです。(写真はほとんど彼の演技のものばかり)
跳馬の演技中に、平行棒・鉄棒のあたりに選手達が屯ってその演技に見入ってました。やはり、沖口選手の演技に注目してましたね。
その様子を見てると、なんとも和みムード。「何、そんなに和んでるん?」
鉄棒の着地マットのあたりで冨田選手が山田選手と何やら話していたり、平行棒のあたりで水鳥選手と米田選手が話していたり(あら!)。
跳馬の競技終了後、平行棒と鉄棒の練習時間が設けられていました。そうか、それを待ってたんだ。
:
5種目め・平行棒。村田憲亮選手がブッちぎりの優勝。1班1人目が、2班1人目を威圧したんじゃ、ないですよね。
演技を終えて、握手とかして穏やかそうな顔をしているのに、その実は色々と思いを巡らせている。この大会を通じて、一番納得の出来ない演技だったんですね。
:
と、そこでミラクルが!
冨田選手大ファンの方が、教えてくれたのです。
ワタシの席の真下に米田選手が座っていると。
なんですと!?下を覗き込むと、確かにいるんですよ。他チームのコーチ(だと思う)とおしゃべりしている米田選手が!なんで、こんなとこにおるんやー。
そのあとのワタシは完全に挙動不審の変な人でした。
度々下を覗き込んでは「まだ、いるやん。どないしよー」と、うろたえてました。
心を落ち着けようと、視線をもう少し右へやりますと、仙台大学の小西監督が。スーツ姿しか見たことが無いので、Tシャツにジャージ姿というのはまた新鮮で。
:
6種目め・鉄棒。冨田選手はメッチャ強いので、ここは水鳥兄弟の競演を。兄・寿思選手がいつもどおりの豪快な演技を披露すれば、大会最終演技者、末弟・豪敏選手も、途中少し乱れがありながらも、着地をピタリときめて会心のガッツポーズ!でも得点は0.050差で兄貴の勝ちでした!(寿思選手・9.550、豪敏選手・9.500)
鉄棒の上位3人はあまり点差がありませんでした。レベルの高い戦いでしたー。
:
…試合、終わりました。
とてもスゴイ物を見ることができた3日間、尼崎に世界があると実感できた3日間でした。
:
この後、後半の表彰式が行なわれるのですが、それは次回、ということで~。
本当に長々とお付き合いありがとうございます。
もう少し、続きます。よろしければお付き合いくださいませ~。
武豊騎手とディープインパクト号(21年ぶり、無敗の3冠馬)。
大阪高校の金丸祐三選手(おかやま国体・陸上・少年男子100m)。
見ていて正直「かなわねえ」感たっぷり。
1週間前もそうでした。“体操界のファンタジスタ”達の競演が繰り広げられた3日間。
種目別決勝、試合開始です。興味のある方はどうぞご覧下さいね~。
day3-2 奇跡の1日②
何せ、種目別の覇を争う場面を見るのは初めてです。目に入ることが新鮮でした。
まず、8人エントリーしている選手達が4人ずつ出てくること、つまり2班編成であること。
その種目が終わるたびに表彰式をする、ということがないこと(大会によって違うのかもしれないのでしょうが)。
男女交互に演技が行なわれること。会場で演技をしている選手が一人だけということ。
これが自分との戦いである、というのが露骨に出る感じも否めません。
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種目別・トップ8のつわものの戦いは、それに全てを賭ける取り返しのつかないギチギチの緊張感を見る側にも与えてくれます。
1種目め・ゆか。一番目立ってたのは、沖口選手。4連続のひねり技。伸身の月面を終末技にもってくる。
関係者に「脚力はトップ2(冨田選手、水鳥選手)より上」と言わしめる、彼のそれの強さは跳馬でも発揮されることになります。
水鳥選手が2位に甘んじたのもその差かもしれません。
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観客席で演技を見ていて、耳に入るのが小声の野次と、カメラつきケータイのシャッター音。
一生懸命頑張っている選手達を見ていて、失敗しろと言えることが恐ろしいです。その上、「撮影全面禁止」とされているにもかかわらず、写メを撮る人…いるんですね。しかも演技している最中に。選手の安全を考えたらそんなことなど、できようはずも無いと思うのですが…。(理由は別のところにあるとは言え)
2種目め・あん馬。小林選手が「なんでー?」と言うほどに落下してました。1番手の緊張はこういうものなのか、まざまざと感じました。やはりメンタルの部分が大きく作用する種目なんですね。(←変に納得しているワタシ)
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ここで、男子・ゆか、あん馬。女子・跳馬、前半の競技の表彰式が始まりました。冨田選手の超ファンの方は、正面に行かれました。「表彰式の撮影はご自由に」です。行かない手は無いですよね。ワタシは席をはずさずにその場にいましたが。
こうしてちょくちょく席を立って、お手洗い休憩などに行くと想いもかけない人に会うことがあるようです。この方は仙台大学の小西裕之監督、日体大の具志堅幸司監督をよく見られたようです。ワタシはお手洗いに行く途中、競技を終えた徳洲会の田原選手とすれ違いました。「えっ?なんで、こんなとこに?」声をかける間もありませんでした。
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3種目め・つり輪。もう、ここは冨田選手の独壇場。演技の終盤に入っても倒立が乱れない。ここが2位以下の選手との違いでしょうか。大きな技を前半の見せ場にしてもそれが後半の演技を維持する体力を奪って行く。でも、そんな種目を事もなげにこなす冨田選手って一体…。
それにしても力技の後に、顔をクィッと上げるところなんか、歌舞伎の見得を切るみたいな感じで、メッチャかっこいいですなー。
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4種目め・跳馬。言わずもがな。ですね。日本唯一のロペス使いがこの種目も制しました。翌日の新聞紙面は冨田選手はさることながら、この沖口選手もかなり注意を引いたようです。(写真はほとんど彼の演技のものばかり)
跳馬の演技中に、平行棒・鉄棒のあたりに選手達が屯ってその演技に見入ってました。やはり、沖口選手の演技に注目してましたね。
その様子を見てると、なんとも和みムード。「何、そんなに和んでるん?」
鉄棒の着地マットのあたりで冨田選手が山田選手と何やら話していたり、平行棒のあたりで水鳥選手と米田選手が話していたり(あら!)。
跳馬の競技終了後、平行棒と鉄棒の練習時間が設けられていました。そうか、それを待ってたんだ。
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5種目め・平行棒。村田憲亮選手がブッちぎりの優勝。1班1人目が、2班1人目を威圧したんじゃ、ないですよね。
演技を終えて、握手とかして穏やかそうな顔をしているのに、その実は色々と思いを巡らせている。この大会を通じて、一番納得の出来ない演技だったんですね。
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と、そこでミラクルが!
冨田選手大ファンの方が、教えてくれたのです。
ワタシの席の真下に米田選手が座っていると。
なんですと!?下を覗き込むと、確かにいるんですよ。他チームのコーチ(だと思う)とおしゃべりしている米田選手が!なんで、こんなとこにおるんやー。
そのあとのワタシは完全に挙動不審の変な人でした。
度々下を覗き込んでは「まだ、いるやん。どないしよー」と、うろたえてました。
心を落ち着けようと、視線をもう少し右へやりますと、仙台大学の小西監督が。スーツ姿しか見たことが無いので、Tシャツにジャージ姿というのはまた新鮮で。
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6種目め・鉄棒。冨田選手はメッチャ強いので、ここは水鳥兄弟の競演を。兄・寿思選手がいつもどおりの豪快な演技を披露すれば、大会最終演技者、末弟・豪敏選手も、途中少し乱れがありながらも、着地をピタリときめて会心のガッツポーズ!でも得点は0.050差で兄貴の勝ちでした!(寿思選手・9.550、豪敏選手・9.500)
鉄棒の上位3人はあまり点差がありませんでした。レベルの高い戦いでしたー。
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…試合、終わりました。
とてもスゴイ物を見ることができた3日間、尼崎に世界があると実感できた3日間でした。
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この後、後半の表彰式が行なわれるのですが、それは次回、ということで~。
本当に長々とお付き合いありがとうございます。
もう少し、続きます。よろしければお付き合いくださいませ~。
by hontashibuki
| 2005-10-23 23:57
| 体操のこと